会社員バイク乗り殺しの3週連続雨の週末が続き、この3連休も日、祝と台風の予報になっていた。なので、ここぞとばかりに土曜日は早起きをして、ふらっと和歌山に行ってきた。目的は白浜の崎の湯。
5時半に起床。ごはんを食べて、バイクを庭から出し、出発したのは7時ちょうど。今回のルートは阪神高速池田線、環状線、湾岸線経由で和歌山入り。田辺まで高速でそこから下道30分。200キロくらいを2時間半ほどの予定。ETC休日割引さまさまのブルジョワプランである。
だがしかし、環状に入った時点ですでに道が混んでいた。環状から湾岸へ向かう分岐で流れが完全に止まっている。まだ7時過ぎである。家でのんびりしておけばいいのにと、あんたはどうやねんというツッコミはおいといてクルマの列に毒づく。時速2キロペースにすでにココロが折れそうだった。
環状から湾岸に入ると、ビュンビュンに流れており、ヒャッハー!と流れに乗る。NC700Xだと湾岸線が怖くないのが嬉しい。あっというまに紀ノ川サービスエリアが見えてきた。特に休憩の必要性も感じなかったけど、まだ8時だし、と思い立ち寄った。それが驚くことにすごく混んでいた。
ゾンビのようにクルマとクルマの間からわらわらと人が出てくる。空いたロット目がけて前のクルマがバックで下がってくる。ここは無法地帯だ。とりあえずトイレに行って、そそくさと立ち去る。連休の初日はすごいってことがわかった。
その直後、広川ICより南は渋滞7キロという表示があった。確かに海南より南は片側1車線の区間が大半なので渋滞しやすいけど、朝っぱらからそれは自動車専用道として機能していないということではないのか。すでに渋滞にはうんざりしていたので、海南ICで下道に降りた。
国道42号線はとても空いていた。御坊市内と田辺市内はそれなりだったけれど、スムーズに走れた。10時半に崎の湯に到着。久しぶりに来た崎の湯は様子が少々変わっていた。料金が無料→300円と来て、今は400円。バイクは駐車場内のトイレの裏に置くことになっていた。クルマは2台だけでバイクが5-6台。こんな狭いところに入れたら出すとき面倒だなあと思いつつ入れた。
お金を払うとき、おばちゃんが「シャンプーと石けんは使えません」と言った。そもそも真水が出ないし、洗い場もないのに、なんでこんな事を言われるのかよく分からなかったけど。「持っていません」と答えた。まあ、タオルと小銭入れしか持ってなかったんだけど。
温泉内には但し書きがいっぱいあった。撮影禁止、飲食禁止、携帯電話の使用禁止、タオルを湯船に浸けるな、などなど。海が目の前のいい温泉は変わらず。浴槽が3つもあるのに、客は私ともう一人だけだった。温泉ブームのころは混み合っていたけど、今は300円くらいでスーパー温泉銭湯があるし、ロッカーもなく洗髪もできない温泉はマニアのものなのかもしれない。おかげでお湯を満喫することができた。
外に出てそばの岩で休憩。
ちょうど浴槽もこんな感じで目の前が海。海が荒れている日はザブザブと海水が浴槽に入ってくるワイルドなお湯なのだ。
持ってきたお茶を飲み一服。さてどこへ行こうか、何を食べようか考える。まだ11時前だ。このまま帰るのもナンだし、潮岬に行くのも蒸し暑いし、ということで山側に入ることにした。目指すは龍神スカイラインと高野山。標高1000メートルを超えるので、この蒸し蒸しした残暑から逃れられるだろう。
食事はどっかで何かを買って、涼しいところで食べることにした。白浜は観光地なので、美味しい物があるけど高い。ということで、一人だとこのパターンが多い。国道に戻る途中にあるスーパー、Vショップでサンマ寿司とお茶を購入。
国道311号線で中辺路方面を目指す。途中、川沿いにあった道の駅ふるさとセンター大塔でお昼休憩にした。川を見下ろす土手の上でサンマ寿司を食べる。
このサンマ寿司がなかなかよかった。サンマは肉厚で酢じめの具合も締まりすぎてなくていい。わさびの代わりに柚子胡椒を使っている。千切りの生姜も入っていて美味しい。これで350円はなかなか。のんびりと川面を渡る風に吹かれながら堪能した。
ここからは走るモード。国道311号線から県道198号に入る。県道といっても最近作りなおしたようで、国道より快適なくらいだ。交通量も皆無。気持ちよく飛ばす。いったん国道425号線に合流してから、国道371号線へ。ここからが龍神街道の始まり。龍神温泉を越えると龍神スカイラインのはじまり。
これはなかなか大型バイクには楽しい道だった。幅も広いし、コーナーのアールがほどよいので、開けるところがちゃんとある。正直カブ90だと登りでどんどん失速していっていたのだけれど、NC700Xなら楽しいと言えた。
標高をぐんぐん上げて1,282mに達したところにごまさんスカイタワーがある。ちょっと休憩。いつもながらにバイクが多い。とても涼しく気持ちがよかった。おみやげ屋さんで手作り甘味を売っていたので、柚子水ようかん(150円)を買う。これがまた美味しかった。
柚子のつぶつぶが入ったゼリーと甘さ控えめこしあんの水ようかんが2層になっている。これがひんやりとのどごしがよい。青梅ゼリーと完熟梅ゼリーも美味しそうだったので、次また食べよう。
もぐもぐと水ようかんを食べていると、どんどんバイク乗りが増えてきた。みんなマスツーリングで大型バイクばかりなので、なんとなく逃げるように出発。特に理由はなく何となくだけれど。高野山まで気持ちよく走る。途中、青いインプレッサSTiが豪快にスクラップになっていた。下りのコーナーでオーバースピードでガードレールに突っ込んだのだろう。すでに警察が来ていた。いやはや。
高野山では最近できたファミマに寄る。瓦屋根がいいかんじだ。ここで和歌山名物のグリーンソフト(170円)を食べる。
このグリーンソフトは今時の濃厚なソフトクリームとは違い、あっさりとした甘さとお茶の風味で、食後に甘さが口に残らない。高野山は少々蒸し暑かったのでいいかんじだ。パッケージも昭和っぽくていい。
ここで、ここからどうやって帰るか考えた。普通に考えれば、山を下りて和歌山ICから高速だろう。しかし、どうせ混んでるし、まだもうちょっと走りたい気がするので、山を下りて、犬鳴峠から大阪に抜けることにした。ヨシと下界に降りる。途中、いいペースで走っているCB1300SBがいたので、着いていったけれど、信号待ちでよく見たら1300ではなく、400だった。まあ、私の走りでは、1300にはついて行けないだろうから、当たり前といえば当たり前か。
国道24号線との分岐でそのCB400SBとは別れ、西へ進む。するとセブンイレブンがあったので休憩。
セブンカフェでアイスコーヒーブレイクだ。それとお金を下ろす。実は、崎の湯でお金を払うときに気がついたのだけれど、お札が千円札1枚しかなかったのだ。幸い、オバハンの性というか、小銭入れがパンパンでざっとみたところ、900円くらいはありそうだったので、そのままここまで来たのだ。高速はETCだし、ガソリンはカードで入れるし、小銭で何とかなるのがソロツーのいいところのような気がする。
お金を下ろし、アイスコーヒーごくごく。まだまだ蒸し暑いのでとても美味しかった。これが100円で飲めるのだから、セブンイレブンさまさまだ。
冷たいコーヒーで生き返って、また走り出す。流れの悪い国道24号線は早々に逃げて広域農道へ。そこから犬鳴峠に入った。いい感じに走る。泉佐野のあたりでちょっと迷ったけど、湾岸線を北へ走る。ぼちぼち夕暮れの時間だ。私はETCをオンにして、高速に乗った。夕暮れの中の工場群を見たかったのだ。
6時10分頃、圧倒的な夕焼けの中に工場群がにょきにょきと映えている。そこに点くあかりの一つ一つが、蜻蛉ののたまごのように小さく丸いあかりなのだ。この景色を写真に撮りたいと思ったけれど、ここで停車するわけに行かないので記憶に留めて走った。夕暮れ時に合わせて工場地帯を走るのはいいなあと思った。
そこからはお決まりの渋滞だ。まず、環状線に合流するのに渋滞、空港線に合流するのに渋滞。高速に乗っていた時間は1時間ほどだったけど、ここが一番疲れた。
こうしてNC700Xでの初めての和歌山ツーリングは無事終了。走行距離は500kmくらい。約12時間。燃費は相変わらずのリッター37。カッパや水筒、タオル、食料などは全部メットインスペースに。
夕立ちを恐れてデジタル一眼レフカメラを持って行かなかったのが悔いの残るところ。iPhoneの写真はその場で見るときれいだけれど、パソコンでよく見ると全体に荒いというか、解像感に欠けるというか、不満の残る仕上がりなのだ。これからはiPhoneで撮るときは同時にK-30でも撮るようにしようと思う。
さて、来週も三連休。こんどはどこに行こうか。
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